行政書士事務所 ほりうち

福岡市で行政書士をしています。 

徘徊について 知っておくべきこと

ブログにご訪問いただきありがとうございます☆

 

最近「暑いですね」がすっかり口癖になってしまいました。いかがお過ごしですか?
今日は高齢者の徘徊について、お話をしたいと思います。

 

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徘徊というと、我が家のことを思い出します。
足腰もしっかりしていて、自転車に乗れるほど元気でした。

 

それが年齢を重ねるうちに、出かけて帰ってこられなくなることが時々起きるようになりました。自転車で遠くまで行ってしまい、夜遅い時間に探し回る体験をしました。
病院や施設に入っても出てしまうことがありました。

 

家族の気持ちは、「心配」の一言では片づけられないものがあります。
今回の記事が、何か少しでもお役に立てれば幸いです。

 

*「認知症の取り扱い説明書」(平松類著 内野勝行監修)、「老人の取り扱い説明書」(平松類著)を主に参考にさせていただきました。

 

徘徊の特徴4つ


1.徘徊に周囲は気づきにくい。
→ぱっと見「明らかに変だ」という人の方が実は少なく、普通の人が歩いているのとあまり区別がつかないことが多いのです(だから発見が遅れやすいのですね)。

 

2.重度の認知症でなくても起こる。

 

3.認知症の徘徊の場合、「目的があって歩くこと」がほとんど。
→うちの場合も「家に帰ろう」という思いが強く、そのため施設などを出てしまいました。

 

4.認知症でなくても、「トイレを探しているうちに迷子になった」、「視野が狭くなり、空間の把握がしにくくなって、どこにいるのかわからなくなった」というケースがある。

 

以上の4点、振り返ってみてほとんど当てはまっています。
親が徘徊中に「おかしい」と気づかれることは、ほぼありませんでした。

 

歩き疲れて座り込んでいたり、真夜中など明らかにおかしな時間に歩いていると、ようやく周りの人が気づいてくれるといった感じでした。

 

「普通の(に見える)人」が徘徊をしている可能性があることを、覚えておいていただければと思います。

 

徘徊に気づいたときにすること3つ

 

1.まず家から500m以内を徹底的に探す。
遠くに行ってしまうケースもありますが、徒歩の場合大半は近くで見つかることが多いのです。

 

2.時間が勝負。30分を超えたら警察に通報。
時間がかかればかかるほど、本人が遠くに行ってしまい見つかりにくくなります。


実は行方不明になると、3割の人が死亡してしまうというデータがあります。

 

早期の対処が明暗を分けます。

暗い話になってしまいますが、翌々日までが勝負です。


警察に届けると、警察犬が匂いをかいで跡をつけてくれたと知人から聞きました。

 

3.もしも徘徊では?という人を見たら声をかけ、110番に連絡する。

→一番家族と連絡がつきやすいと思います。

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徘徊予防の対策

1.普段から近所の人とコミュニケーションをとっておく
→家族だけで見守りをすることは、とても難しいです。
普段から近所の人に、もし一人で外出しているのを見かけたら教えてもらうなどお願いしておきましょう。

 

2.トイレなどは大きく「トイレ」と書き、明るくしておく(家のトイレで迷って、外に出てしまうことがあるためです)

→うちの教会でも迷う人がいます。

 

3.服やカバン、靴など持ち物に名前と住所を書いておく。
靴の裏側や横にも住所氏名など書いて、布ボンドで貼る、

いつも持ち歩いているカバンに、住所、氏名、連絡先をクリアケースに入れておく等のアイディアもありました。

 

個人情報流出の恐れもあるので少しためらわれるかもしれませんが、連絡先があるととても助かります。

 

3.GPSなどを上手に活用する。
スマホGPS機能を利用する、GPS機を購入する、靴にGPS機能がついたものをはいてもらうなどがあります。

欠点としては、本人がなかなかその機械やスマホを携帯しないこと、少し費用が掛かることです。

 

4.運動不足も徘徊の原因になるので散歩をすすめてみる。

一緒に話したり、歌ったりしながらだと、二つの作業を同時に行うので脳の活性化にもつながるそうです。

 

5.なるべくこまめに写真を撮っておく。
→徘徊時により近い写真があると、本人を探しやすい。衣服の感じもわかるため。

 

6.公のサポートを利用する
市町村で「徘徊SOSネットワーク」などの取り組みがあります。
これを活用するのはお勧めです。

*6の「徘徊SOSネットワーク」などについては、次回お話ししたいと思います。

 

最後に大事なことを

徘徊を100%防ぐことは不可能だと頭に入れておきましょう。

→我が家の場合でも出口にチャイムがついている病院からも抜け出してしまいました。
(入院患者と思われず、お見舞いの人に紛れて出ました)

 

万一いなくなってしまった場合、どうか自分やお互いを責めすぎないでください。


とてもとても心配ですが、粛々とやるべきことだけに集中し、他で神経をすり減らさないよう自分のことも守ってあげてください。

 

親の問題は、だれもが経験することだと思います。心配な点は多々あるけれど、予め知っておくだけでも備えができるのではないでしょうか。

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました♪
またお会いしましょう。